2009.10.22 Thursday


はぁ〜もうこの館ともお別れね…


マックス様とリュシアン様は
特別な用事以外、お部屋にいるのか どこにいるのか・・・
殆ど姿を見かけないのっ!

まぁ、あんな事があった後なら仕方ないわよね・・・
あぁ!!私ったら最後の最後までついてないわっ!!


それにしても、ヘイリーとカミーユさん。
今頃はもう、新しい土地に移っている頃よねぇ

結婚式もドレスも、なにもかもが華やかで
隣にはずっと自分を愛してくれる人がいて・・・

なんだかそんな幸せを掴んだヘイリーが羨ましい!!


私は・・・

自分の幸せを導いてくれる相手に本当に出会えるのか
最近、なんだか不安になってきたわ・・



先ほどまで荷造りしていた荷物を掻き分け
窓を開けて深呼吸をする


一足先にこの屋敷を出たマルグリート様。
直前に聞いたあの話は、こういう訳だったのね・・

マルグリート様ったら、私達に内緒でご縁談を進めていたなんて。
私ったら全然気が付かなかったわっ!

マックス様の件は残念だったけれど・・・

・・いいえっ、きっとマルグリート様の事よ!

それはもう完璧に釣り合う
素敵な方をお選びになったに違いないわよね!



そうっ!!

私の恋探しもまだまだ始まったばかりなんだから!!!!

フフ、マルグリート様がお選びになったお相手も・・・
今からお会いするのが楽しみねっ!!



ふと窓の外を見ると・・・

茂みの中からあの特徴的なヘルメット頭が覗いていた



「あらアレク。
 今日も相変わらず薄汚い恰好してるのねっ!
 少しはこの私を見習ったらどう?
 フッ、まあ到底無理でしょうけれど。」


ガサガサと飛び出してきたアレクは、
その頭にたくさんの葉っぱをのせている

それを見ると 思わず吹き出しそうになった


「なーにが『見習ったら?』でしか!!
 頭空っぽの金髪娘が浮かれてんじゃないでしよ!
 あ、さてはあちしの可愛さに嫉妬してるんでしか?ケケケッ」

「何言ってるの!
 あんたなんかに妬かないわよ!

 ・・・まぁ、いいわ。
 こうしてあんたとのやりとりも今日で最後だから言ってあげる!!」

「全く相変わらずギャーギャー煩い女でしね!
 あちしはあんたなんかに付き合ってる暇なんてないんでしっ!
 言うことがあるなら早く言えでし!!」

「あのねぇ・・・

 あんたも、女だったらもう少し外側の自分も磨きなさいよ!
 今が一番女として輝く時なんだからっ!わかった?!」

「ハン、余計なお世話でしっ!!!
 言いたいことはそれだけでしか?!
 この化粧ベタベタの小娘が!な〜に調子付いてるでしかっ!
 負け犬は大人しく自分のウチへ帰れでしっ!」

「はいはい。
 別に最初からまともに相手なんかしてないわよ!
 じゃ、もう会う事はないと思うけれど・・・――

 ごきげんよう。」



パタン・・・



そう言って 再度突っ掛かってくる相手の声を塞ぐかのように
静かに窓の扉を閉めた



「さぁ、ミネット!
 マルグリート様がお待ちしているわ!私達も行きましょう!!」

「もう荷物は全て運んだし、私の準備だったらとっくに済んでるわ。
 私、先に行くから。」

「ちょ、ちょっと待ちなさいよミネット!!
 私の分はどうするの?!

 トランク10個なんて・・・無理に決まってるでしょっ!!」


「さぁ・・・自分で運べば?」


「ミ・・・・、ミネット〜〜〜〜ッ!!!!」


By 侍女・コゼット | Time : 07:30 | CM : 0 | TB : 0
2009.09.21 Monday


マルグリート様からお話しを聞いて、随分経ったけれど。

私は未だに信じられないわっ!!
はぁ〜・・そう考えると恋って複雑ね。

この頃、結婚式の準備で・・・
改めてゆっくり周囲を見ていると、今まで見えなかったものが
何となく感じるようになったわ。


特に向うの方に関してだけれど・・・


ハリーは随分と考え込んでいて。
いつもは作業中に悪態の一つや二つ出ているはずなのに、何も出てこないのはどうしてかしら?
少しやつれているように見えないこともないけれど・・・

10代後半の男の悩みっていうの?未だに何を考えてるのか理解出来ないわ〜


スヴェンさんは・・なんだか最近苛ついてる雰囲気なのよねぇ〜
しかも!
この前マックス様のお部屋から声がしたので覗・・・っじゃなくて通ったら、
中から突然、スヴェンさんが出てきてびっくりしたわ!
あれは何だったのかしら・・?

あとは・・・
あの人も苦手なのよね〜
マルグリート様は「ほっとけば?」っなんて言っていたけれども!
これは女の勘だけれど、
マルグリート様もあの秘書には警戒してるみたい!

・・・っとそんなところかしら?



マルグリート様とマックス様は、今日もお出かけ。

マルグリート様は魅力的で、気まぐれな性格だと思われがちだけれど。
恋愛に関しては別だと思うのよ!

待ってるだけじゃ意味ないの!
可能性はゼロじゃないんだからっ
でも、相手に気付かれては駄目!

本気でいかないと、相手の心すら動かせないじゃない?
でも、相手が求めてこなかったら、そこで終わりなのよ!!

男の方にしたらどうでもよくてもねぇ・・・
恋は女にとって命がけなの!!


女なめるんじゃないわよ!!!!!
・・って言ってやりたいくらい!!

マルグリート様はしたたかで、それでいて常に冷静なの。
凄いと思うわ・・・私だったらそうはいかないもの・・!!

・・なーんてっ
私としたことが、つい熱くなってしまったわね!
他人の結婚式の前に、こんな事を考えるなんて・・っ

でも、私だって!
もう少しだけ、夢見たっていいじゃない?!

そういえば!
久しぶりにタロットで恋占いをしたら、「ドロップカード」が出たのよっ
落ちたカードは重要なメッセージが含まれているのだけれど。

それがmoonの正位置・・・
こんな最悪なカード、意味を知ったらきっと憂鬱よ?!

人の気持ちがはっきりわからずに、嫌な予感が現実のものになるの!
状況は常に不安定。
周囲の行動や態度に悲観的になって。
最後には自分の嘘がばれて、報いを受けるカードよ・・・

あの時、私・・一体誰の事を占ってたのかしら・・・?
By 侍女・コゼット | Time : 19:22 | CM : 0 | TB : 0
2009.08.25 Tuesday


先日。
早くも、新たな従僕のトマさんがこの屋敷にいらしたの!

フフッ♪まぁまぁねっ!
外見と人の良さは認めるけれど、
もう少し押しの強さがほしいわっ

あと、何考えてるか解らないような所なんて
スヴェンさんと同じで苦手なのよ!
っていうより雰囲気かしら?


まぁ、どっちでもいいわね!!



そういえば…
最近、あのお二人が一緒にいると
なんだか危険な香りがするのよねぇ。


いえ、誰とは言えないけれどもっ!

あぁ、駄目だわ…
思い出したら更にへこみそう!

今朝なんてまともに見れなかったんだからっ!

私の胸の奥にそっと閉まって置きましょう…
人には言えない事情もあるのよね。


はぁ…
実物を見たのはあれが初めてだけれど、
世の中って広いわぁ〜…

でもそんな場面を見てしまうと気になるのが私よっ!


覗き趣味はないけれど、
今からでも様子を見に行きたいくらいなの…!!!


あら、でも残念…
この後、マルグリー様が私達に話したいことがあるからって
呼ばれてたのよねぇ

フフッ♪今度はどんな面白いお話を聞かせてくれるのかしら?!
楽しみだわ〜!!
By 侍女・コゼット | Time : 21:55 | CM : 0 | TB : 0
2009.08.08 Saturday


あぁ、リュシアンさん・・・!
そんなに憂いを含んだ表情をして、一体何があったのかしら・・・


でもっ!!
そんな雰囲気でさえ絵になるのだから素敵よね〜フフッ♪


ぼんやり庭のベンチなんか見つめてると思ったら、
溜め息なんかついて・・・よっぽどの事なのね・・!?

いつも仕事の合間に、後ろからコッソリと見ているけれど。
なんだか最近のリュシアンさんは様子が変なのよっ!



ちょっ・・・ちょっと!
見世物じゃないのよ?!
ジロジロ見てないであっち行っててちょうだい!!

・・って・・・あら、あなただっの?
だったらいいわっ♪


そうそう最近、
エグレッタではカミーユさんとヘイリーさんの関係が囁かれているのよねぇ

たしか・・結婚するっていう噂もあるらしいじゃない?


はぁ・・・なんて羨ましい。
私もいつか、ヴェルニエ伯爵様のような爵位を持つ
豪華な屋敷の主人とゴールインして・・・!

いずれは、マルグリート様のような女主人になってやるんだから!!

それまで・・・!
それまで辛抱よコゼット!!

そう、マルグリート様といえば・・・
この頃、お一人で外出するようになったの!
私達双子を屋敷に置いて行くなんて、本当に珍しいのよ?!
今日もお昼からお屋敷を留守にしているし・・・どうしたのかしら?

あぁ、でもどうしよう・・・!
私は今、目の前のあの人の傍を離れるなんてやっぱり出来ないのっ!!
今でも飛び出して行きたいけれど・・

迂闊に近付くと、
どこからか箒が飛んで来たり、廊下が滑ったりして。
絶対、誰かが邪魔してるように思えるのよ・・・っ
人の恋路を邪魔するなんて!一体どこの誰かしら?!!



リュシアンさん・・・私の王子様!!
もう少しで手が届きそうなのに、この距離が憎らしい!



チリーンッ・・・



あの呼び鈴は・・・!マックスさまのお部屋からねっ!
あぁ!リュシアンさんが行ってしまう・・・っ



こうしちゃいられないわ!私もついて行かないと!!!!

By 侍女・コゼット | Time : 15:42 | CM : 0 | TB : 0
2009.07.17 Friday


ごきげんよう、コゼットよ♪


最近、お肌の調子がすっごく良いのよ〜
まさかとは思うけど、これってこのエグレッタの気候のお陰かしら?


あら、そうそう!
昨日の、ビッグニュースを聞いてっ!


マルグリート様のお父上、ヴェルニエ伯爵様がお屋敷をご訪問されたの。


あぁ…相変わらず良いお方…っ!
凛々しいお顔で長身な上にお優しくて!
その上、博士号をお持ちで、謙虚で博識で慈愛に満ちていて…!!

あと30年…
30年早く生まれていれば…っ!
私にだってチャンスがあったはずなのに…!!


失礼…っ
私ったら、言いたかった事はそれじゃないのにっ…!


そして、
お出迎えの際に、馬車からトランクが運び込まれたの…暫く滞在されるのかしら!?

マルグリート様と私達が、このエグレッタに移り住んで初めてのご訪問。
マルグリート様は、いつもとは違う、また魅力的な雰囲気の装い!

私達もご挨拶をすませ、伯爵様とマルグリート様は玄関ホールから階段へ。

降りてくるマックス様達のお姿…


ふっと斜め後ろから主の顔を覗くと。
そこには、ほんの一瞬だったけれども。
恐ろしく綺麗に微笑むマルグリート様…
今度は一体何を思い付いたのかしら?

暫く、その後ろ姿を眺めていると、
ボソッと横の女が突然呟いたのよ!

「……何も知らないって幸せね…」

「はぁ?
それってどうゆう意味よっ?!」

「別に…」

「何なのよ…!
気になるじゃないっ!」

「さぁ、私達も付いて行かないと。」

「…〜っ
ちょっ…ちょっと!待ちなさいよ、ミネット!」

はぁ…
全く、本当によくわからない女。


…それにしても伯爵様とマルグリート様、何時までお話をしていらっしゃるのかしら?
なんだか気になるわっ!
By 侍女・コゼット | Time : 11:04 | CM : 0 | TB : 0
2009.07.04 Saturday


お久しぶり、コゼットよ♪
ご機嫌いかがかしら?


このエグレッタ・サクラに来て、4ヶ月が経とうとしています。
なんだか月日が過ぎるのは早いものねぇ…

あら、いけないわっ!
こんな事考えるなんて年をとったみたいじゃない!

今のは無しよ?
聞かなかった事にして頂戴!


それにしても、
隣の女は相変わらずっていうか、タロット占いばかりしていて…

ねぇ、ミネット。
私の話、聞いてるの?!もぅ!



そういえば先日、マルグリート様のお父上。
ヴェルニエ伯爵様からお手紙が届いたの!
その時の、マルグリート様の嬉しそうなお顔は忘れないわ〜

だって、
以前よりも頻繁にティーパーティーや夜会に行かれるせいか
少しお疲れのご様子だったもの。

華やかな所は大好きよ。
でも、マルグリート様の元気がないのは嫌っ!


それともう一つ。気になることがあるの!


マルグリート様、
最近忙しくなってから、マックス様と殆どお二人でお出掛けしなくなったのよ!?

まぁ、
確かにマルグリート様には今までこれといった男性はいなかったけれども…

でも、前まではあんなに一緒にいたのに…!



そして、
今夜もまた、私とミネットはマルグリート様と共にパーティーへ。



「忘れ物は無いわね、コゼット。

…――コゼット?」


「ぁ…、大丈夫ですっ!」


「あら、そう?
じゃあ行きましょう。
早く行かなきゃ相手がうるさいから」


「えぇ、もちろん♪」


馬車に乗り込もうとした瞬間、屋敷からほんの少し、違和感を感じたの。


私の気のせいかしら?





ねぇマルグリート様…


マルグリート様は、マックス様にすら本気では無いの?


By 侍女・コゼット | Time : 14:41 | CM : 0 | TB : 0
2009.03.04 Wednesday


あら、ごきげんよう♪


私はコゼット。
コゼット・ロシェル・ラファージュよ♪

私のご主人様
マルグリート様が念願だったご自分のお屋敷をお持ちになるというから

私もミネットも
お仕えしていたヴェルニエ家のお屋敷を去り、
新たにこのエグレッタ・サクラへ

あ、ミネットは私の双子の姉の事よ?

マルグリート様の持女として移る事になったのだけれど…


それにしても…なんなの!?
この古ぼけたお屋敷!


何故、昼間だというのにいつも薄暗いのよっ!
絶対に何かいるわよこのお屋敷。

しかも、夜なんて更に真っ暗になって…
これじゃあ怖くてお部屋を出る事すらままならないじゃない!

あぁ…あの天蓋付きのピンクのフリルたっぷりのベッド!
豪華な装飾で施された輝く室内!!

全てが恋しいのっ!


…そういえば、もう一つ。

あぁ…!!思い出すだけで忌忌しい!
でも、それがあの人との出会いだったのよ!


この屋敷に来た時。一番最初に目に止まったのが…

あの神秘的に咲く鮮やかな青い薔薇。

魅力的に私を誘う甘い香り…

そっと手を伸ばしたら…


いきなり丸い頭が私の顔面をめがけて突進してきたのよ?!


バコ―ンッ!!

『きゃあぁっ!!』

『薄汚い手であちしの高貴なる薔薇に触るなでし!このバカ女!』


突然の攻撃を防げず直撃を受けた私の顔からは、一筋の赤いものが…!


『っ…!!……なっ…!!!』

『ケケケッ間抜けな面でしー!!いい気味でしよ!』

『こ…このっ…私の可愛い顔が…っ!!』

『ぶぷーっ!ドコが可愛いでしか?!!鼻血出してて良く言うでしっ!!』


その言葉で怒りが頂点に達した私…


『…許さない!!!』


とっさに目の前で笑い転げている相手に掴み掛ろうとした瞬間…!

『アレク!!
また何を騒いでるんです!ちゃんと仕事をっ…
ん…?あなたはマルグリート様の…』


漆黒の燕尾と端正なお姿…
何処か惹き付けられる存在感…
冷酷そうで何処か影があるような危険な視線…

マルグリート様の恋人、マックス様とはまた違う魅力…


まさに…私の王子様!!!


『…くっ…ゴホンッ…失礼。
大丈夫ですか?どうぞ、これをお使い下さい。 』


そう言ってその方は胸元からハンカチを差し出した。

(微笑んでくださった…っ!)

後ろでギャーギャー騒いでいる物体はともかく。
私の心はそれだけで満たされたわ。


でも、後で知ってしまったの…。

その方はこのエグレッタ・サクラの執事…リュシアンさん。

どうしよう、私…っ
ここで本気になったら将来の計画が全部台無しになってしまう!


いいえ…っ
駄目!駄目よコゼット!
やっぱりルックスは良くても、玉の輿は外せないの!


嗚呼…ごめんなさい…


私の漆黒の王子様…。
By 侍女・コゼット | Time : 23:58 | CM : 0 | TB : 0

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