2011.11.05 Saturday


 …パタン。

静かに、地下倉庫の中で扉を閉める。

ここには、
もう何度足を運んだかしら…


1つの小さな空の小瓶を持って部屋に戻ると、窓辺に腰をかけた。

蒼く輝く、薔薇が見える。

「そろそろ、時期かしら…」

マクシミリアン様と出会い、ここへ導いた。
調べるべきものは全て調べ尽くし、今ここに。

もう、このまま屋敷にいても先には進めない。


ここには、これ以上何も無いのだから。。。

きっと最後の鍵は、あの人が握っているに違いないのだから。


バサッ。

最後の書類の束を持って、部屋を出ると、ヒールの音が響く。
そっと、マクシミリアン様の部屋へと向かった。
By 秘書・パトリシア | Time : 07:41 | CM : 0 | TB : 0
2011.02.17 Thursday

photo by:Motoko Alexander(photost.jp)



俄に騒がしくなる屋敷内。

マクシミリアン様がラ・レーヴ・デ・パピヨンのパーティへ行かれる為。



フフ…

随分せっせと手紙を書いていたようだけれど、とうとう自ら足を運ぶって訳ね。

先日、エグレッタに呼んだ姫君は、このことをご存知なのかしら…?
知ったら大変な事になりそうだけれど…


あら、向こうから歩いて来るのはスヴェン。

難しい顔をして、忙しそうに足早に通りすぎて行く。
珍しいわね、彼が感情を顔に出すなんて。


これは、何か一波乱ありそうだわ。
楽しみね。



さ、

私はもうひと仕事済ませましょう。


そして、そうね…

彼らの留守中に、トマと仲良くなっておくのも悪くないわね。


好都合でしょ?
By 秘書・パトリシア | Time : 07:04 | CM : 0 | TB : 0
2010.02.18 Thursday


仕事用ファイルを抱え、
いつもの様に今日のご予定、そして昨日のご報告をを申し上げる為、静かに廊下を歩いて行く。


エグレッタの薄暗い廊下。

向こう側から何かが走り抜けて来るので、軽くかわしてまた元の様に歩き出す。
今走り抜けたのは… …アレク。


あぁ、またマクシミリアン様のお部屋に行っていたのかしら。

先日行われたリリィ・テイラーのパーティ以来、毎日の様に通っている様ね。


毎日の様にあのテンションなのは鬱陶しいけれど、、
舞い上がって余計なことには気付かないでいてくれるのは好都合ですわ。

最近のマクシミリアン様を考えると…

そこまで狙って彼女をパーティに誘ったかは解りませんが…都合がいいことには変わりはありませんもの。



妹君も、もうすぐいらっしゃる様ですし。。

厄介なものは少しでも無い方が良いですからね。


少しでも長く、頑張って頂きましょう。



マクシミリアン様の妹君…

華奢で美しい少女とお伺いしていますが
スヴェンの言葉から察するに、ただ可愛らしいだけの方ではなさそう。


スヴェンにあんな面白い表情をさせるなんて。

少しだけ、興味深いですわ。
By 秘書・パトリシア | Time : 08:50 | CM : 0 | TB : 0
2010.01.29 Friday


今宵は、月がとても綺麗…

こんな日は、とても気分がいいの。



アリーヌのスィーツを自室に運ばせ、

私は、皆が浮き足立っている間にやるべき事を…。


マクシミリアン様の計らいのおかげかしら。今夜は大分はかどったわ。



さあ、ご報告をしなくてはね。


「マクシミリアン様、いらっしゃいますか?
今宵のスィーツに良く会う、紅茶をお持ち致しましたわ。」


にっこりと笑みを浮かべ、ドアを開ける。

紅茶の下には秘密の報告書。







え?
…私の部屋には、誰がスィーツを届けたかですって?


情報交換は大切なの。

ね。あなたもそう思いませんこと?
By 秘書・パトリシア | Time : 20:37 | CM : 0 | TB : 0
2010.01.05 Tuesday


深く、重い空気に包まれていた屋敷内。

…だったはずなのだけれど、
ここのところ何だか急におかしな雰囲気になってきたわね。



バレンタインパーティねえ。。


まあ、ご機嫌が麗しいのは良い事なのではないかしら?

私も仕事がやりやすいですし。


アレクのあの浮かれ様は若干うっとうしい気もするけれど…
妹君がいらっしゃるまででしょうから、ほっておきましょう。





ああ、でもパーティに行く前に薔薇だけは元に戻してもらわないとね。
仕事に差しつかえますもの。


薔薇は、青くないと価値がないのだから。
By 秘書・パトリシア | Time : 10:54 | CM : 0 | TB : 0
2009.12.27 Sunday


毎日毎日、気のない男の元へ食事を運ぶエリーズ。

健気と言うか何と言うか…


…ひまなのかしら?




私の方は、お屋敷がマクシミリアン様のものになってからと言うもの…

仕事が増えて大忙しよ。


妹君をお呼びになるという話も聞いたわ。

それまでにやらなくてはいけない事が山ほどあるのよ。


館付の使用人はいいわね。
毎日同じ事をやれば良いのだから。






館付… …ねえ。



あの引きこもりは何故今もこの館に居るのかしら。

ご自慢の仕事もできない状態で。

館に縛られているのなら、
自由になって飛んで行けば良い。



見込みのない恋を失ったごときで仕事も出来なくなるほど弱い人間でも、
あなたは側に置いておきたいの…?



ねぇ。。


エグレッタサクラ…
By 秘書・パトリシア | Time : 08:39 | CM : 0 | TB : 0
2009.10.18 Sunday


ゲストを見送り、静寂を取り戻したエグレッタサクラ。

まるで、これが本来の姿であるかのように。


そうね。
貴方にとっても、騒がしい日々だったのでしょうね。


お疲れ様でした。





それぞれ皆、自室へ戻り、

自分の時間を過ごしている。



私は一人、広間に残り、今日あった出来事を思い返す。



幸せそうなヘイリーの顔。
顔つきが変わり、大人びたカミーユ。


ヘイリーと似た形のドレス姿、リュシアン。




…はぁ。
貴方だったのね。



少し前、ヘイリーのドレスが消える事件があったの。
朝見た時はあったドレスが、夜には無くなっていて…

皆で必死に捜したのよ。



なのに、数日後には何事も無かったかのように、戻っていて…



そうね。リリィテイラーに詳しく聞けば、面白い話が聞けそうね。

まったく…。






そしてマルグリート様の手紙…


驚いたけれど、私にしてみればどっちにしても好都合。
異論は無いわ。

私はあの方を嫌いではなかったから、彼女が選んだ道を祝福していますもの…。





エグレッタサクラが有るべき姿に戻り、

マルグリート様が去り、
カミーユが去り…


残ったものは… …






…屍の様になった男が二人。


鬱陶しいったらありませんわ。



時折聞こえる叫び声とか。本当、冗談じゃないわ。

何とかならないかしら。。





…仕方ありませんわね。

二人とも、食事もろくに召し上がっていないようですから…何か持って行って差し上げましょう。


リラックス効果のあるお茶と一緒に。

リュシアンの分は、、扉に張り付いてるエリーズに渡せば良いかしら。





後は…、
ご自分で立ち直って下さいね。

男なんですから。
By 秘書・パトリシア | Time : 21:00 | CM : 0 | TB : 0
2009.09.30 Wednesday



いつも穏やかな笑みを浮かべる
家政婦のクローディア。



私達の計画に害を為す存在では
決してないだろうけれど
えもいわれぬ不安が脳裏をよぎる。



私の頭脳と
今まで培ってきた経験だけでは
計り知れない何か。


彼女はその何かを備えている気がする。




もう考えるのはやめましょう。


そう。



彼女は私とは違うフィールドに
立っている。


決して交わることのない
二つの線。


今までも。


そして、これからも。


だから笑って言うわ。

きっと、微笑みの返答が来るだろうことを
予測しながら…



クローディア、
私の部屋までお茶を運んでいただけるかしら?



By 秘書・パトリシア | Time : 20:47 | CM : 0 | TB : 0
2009.09.10 Thursday


はぁ・・


つまらないわ・・・




ねぇ、貴方はその程度の男だったの?





カミーユの結婚式が決まって以来、すっかり大人しくなってしまって・・




もっと食い下がってくると思っていたのに、

拍子抜けしてしまう。




もっと、貴方の本気を見せて、リュシアン。






仕事を終えて自室に戻ろうと、高いヒールで階段を上る。


向こうから降りて来る人影。




あれは…トマ?


「貴方も自室へ戻るの?遅くまでお疲れさま」

にっこりと微笑み、すれ違う瞬間、
何かを感じた。



マクシミリアン様も気にしていらっしゃった様だけれど、

彼には気をつけなければね。



ふふ、女の勘よ。



彼の事も少し、予習しておきましょう。
By 秘書・パトリシア | Time : 22:05 | CM : 0 | TB : 0
2009.08.31 Monday


… …さすがマクシミリアン様、素敵ですわ。



…そうですねぇ。

とっても素晴らしいので、こんなお話はいかがでしょうか。

例えば、のお話ですわ。




例えば…



先日の事。


カミーユにお願いしていた物を取りに行こうと、彼の部屋へ向かいましたの。




少しだけ開いているドア。

そして人影。



カミーユかしら?



いいえ。


そこに居たのは執事。



カミーユの服を手に取り、彼の唇が、そっと襟元に触れる。

切ない顔。




マクシミリアン様は、クスクスと笑う。



… …わかってはいたけれど…

…まさか見てしまうなんて思いませんでしたわ。




そして、何事も無かったかのようにドアを叩き、カミーユの名を呼ぶと、

こちらもまた何事も無かったかのように

「失礼。私も彼に用事がありましたが、不在でした」

スルリと出て行く。







…幸い、カミーユはまだ気づいていませんの。


ね、マクシミリアン様。

腰に回された手をそのままに、頬から首へ優しく触れる。




例えば。

このままカミーユに気づかれないまま、結婚式を迎えたなら、

面白い事になるかもしれませんわ。



幸せな二人を見送り、彼にも玉砕して頂きましょう…?


だから、ね。



それまでカミーユには気づかないでいてもらいませんと。

面白くありませんでしょう?




そう言うと同時に、スルリと腕から抜け出し、

柔らかく微笑む。




では、お願い致しますわね。
By 秘書・パトリシア | Time : 15:37 | CM : 0 | TB : 0

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