2009.01.20 Tuesday


冬は嫌い


どこまでも澄んだ空気が

全てを覆い隠すように舞い散る真白な雪が

鋭角に私の時を刻む



窓の形に切り取られた冬の風景は

涙がこぼれ落ちるくらいに美しくて



そして、哀しい




どうか教えて欲しい

暖かい光が注ぎ込むその日を


その日はやってくるのかを




誰でもいいから

傍にいて欲しいと願うのは

我儘ですか
By マリアンヌ | Time : 20:43 | CM : 0 | TB : 0
2008.09.27 Saturday


ねぇ、セルジュ

実は、私ね
お姉さまの部屋で見てしまったの

もちろん、盗み見るつもりなんて、なかったのよ!


いたずらな秋風が
机の上に置いてあった便箋を飛ばしたの

私はそれを拾おうと思って


丁寧な文字で書かれたお断りの手紙だったわ



来月、パピヨンで開かれるハロウィン・パーティーのこと
何故、皆、私に教えてくれなかったの?


その顔は・・
やっぱり、あなたも知っていたのね、セルジュ!

何で黙っていたの?

お姉さまもお姉さまよ!
一言、私にきいてくれたって・・


私の身体のことなら大丈夫よ!
もう、熱だって、あまり出ないし
お医者様だって、少しずつなら、外出してもいいって・・



お姉さまもあなたも過保護すぎだわ・・



今年こそは、楽しいハロウィンを
過ごせると思っていたのに・・


もう、いいわ!
お茶もいらない!!

一人にしてちょうだい!
By マリアンヌ | Time : 20:13 | CM : 0 | TB : 0
2008.07.16 Wednesday


あら、ダメよ、そこの窓を閉めちゃ!


こんないいお天気なんですもの
空気の入れ替えをしようと思ったのよ

ほら、見てごらんなさい
もう景色はすっかり夏色

なのに、この館の中は
いつでもひんやりしていて


きっと、窓やカーテンを閉め切っているせいね


何だか夏を忘れてしまったみたい

お姉さまは夏がお嫌いなのかしら?



はいはい
どうせ、日光を浴びるなって
言いたいんでしょ?

わかってるわ
だって、この弱い肌とは生まれた時からの
つきあいなのよ


でも、ちょっとくらい
夏の太陽に挨拶しても
いいと思わない?


あ、そうそう!
ねぇ、見て!
これ、今朝届いたミシェルからの手紙


ミシェルとミックの二人は
今年の夏のバカンスを
避暑地で過ごしているんですって!

ほら、写真も入っていたのよ


素敵なところよね
スウィート・マルベリー・ファームって


私も行ってみたいわ・・



フフ
また、困った顔してる!


大丈夫、今回は我慢するから


来年は、一緒に行きましょうね、セルジュ♪
By マリアンヌ | Time : 14:53 | CM : 0 | TB : 0
2008.04.13 Sunday


あなたには内緒にしていたけれど
私、お姉さまに一つお願いをしたの


ルゥのパーティーを見てたらね
私もパーティーを開いて欲しくなって


お姉さまはすぐに了承して下さったわ
早速、皆に招待状を送りましょうって・・


もちろん、ルゥも呼ぶつもりよ


リュシアンはどんな顔をするかしらね


あと、親しいお友達を何人か・・
お姉さまもご友人を招待するみたい


どんなパーティーになるか
今から楽しみね

そうそう!
リリィに早速来て貰わなくちゃ

もちろん、パーティー用のドレスについて
相談するのよ

ルゥに負けないような
素敵なドレスを作ってちょうだいって
お願いしましょう


ああ、セルジュ
後で庭師のアレクに
当日、お部屋に飾るバラを用意するように伝えて


素敵なパーティーになるといいわね
By マリアンヌ | Time : 21:45 | CM : 0 | TB : 0
2008.04.12 Saturday


砂糖
今度は、入れすぎないでね


そういえば、リュシアンが用意した
ルゥへのバースデープレゼント
随分、重そうだったわね

一体、何が入っていたのかしら?
知ってる?


フフ・・あのね

実は、ずっと思っていることがあるの
誰にも内緒よ


もしかして、リュシアンはルゥのことが
好きなんじゃないかしら


それに、ルゥの方も、まんざらでもない感じ

だって、以前にリュシアンを頼って
ルドロウ・キャッスルから、ここまで
たった一人でやって来たって・・・

それも真冬に!


貴族の娘と使用人の身分違いの恋


周囲に反対されるとわかっているけれど
二人の気持ちはとどまることを知らず
人知れず、密会を重ねていく・・・


なんて
なんだかロマンチックじゃない?


あら、何、その呆れた顔!
こういうシチュエーションに女の子は弱いものなのよ
そりゃ、ルゥは悲劇のヒロインってタイプじゃ
ないかもしれないけれど・・



私だって・・・


何、いきなり真剣な顔して
そういう相手がいたらいいなって話よ

フフ、大丈夫
もし、そういう相手ができたとしても
いきなり、駆け落ちなんてしないから



ねぇ、セルジュ
もし、そうなったら
一緒に逃げてくれる?



キャッ・・・!!


大丈夫よ
ちょっと驚いただけ
だって、いきなりカップを倒すんですもの

ドレスにはかかってないから
そんなに心配しなくても・・
もう冷めていたから平気よ


さっきの話の続きだけれど・・


だって、セルジュがいなくちゃ
私、髪をとかすことも、着替えを用意することも
おいしい紅茶を淹れることもできないわ


だから、私が駆け落ちする時は
セルジュも一緒に連れていくの

ダメ?

By マリアンヌ | Time : 21:30 | CM : 0 | TB : 0
2008.04.11 Friday


ねぇ、セルジュ
ルゥのお誕生日パーティーは
とても楽しかったわね


ルゥのドレスも本当に素敵で
女の子の私まで、うっとり

まるで、桜の精が舞い降りたみたいに
優雅で艶やかで・・


なんだか、私の黒いドレスが霞んでしまった気がしない?


フフ
そうね、張り合うところじゃないわよね

だって、ルゥが主役だったんだもの


あら、やだ
誤解しないで

ルゥのことは大好きよ


外見はふんわりしているのに
中身はしっかりしてるでしょう

そこがルゥの魅力なのよね


ロミオお兄様も、レオお兄様も
とっても素敵だったわね

もちろん、サディも!
随分大人びててビックリしたわ

私の記憶の中では、ルゥに振り回されてる
甘えん坊のサディのイメージしかなかったから

「マリアンヌ、こちらへ」
なんて、紳士みたいに手を差し伸べられたら
ちょっとドキドキしちゃうわよね


あら、どうしたの、セルジュ?

何でもないって・・
何を怒っているの?


紅茶・・
砂糖を入れてくれるのは嬉しいけれど
そんなに入れたら甘すぎて飲めないわ


フフ・・
淹れなおしてちょうだいね
By マリアンヌ | Time : 21:03 | CM : 0 | TB : 0
2008.04.02 Wednesday


ねぇ、セルジュ、見て
ほら、頼んでおいたドレスが出来上がってきたのよ

リリィにね
黒薔薇をイメージしてデザインしてって頼んだの


早速、着てみたいから手伝ってちょうだい


え?メイドを呼んでくるって・・
どうして?


あなたに手伝ってって言ってるのよ?
早くして


フフ・・変な子ね・・




どう?似合うかしら・・?


お世辞はいらないわよ
本当のことを言ってちょうだい


フフ・・ありがとう
もう、そのくらいで十分
本当、褒めすぎよ


春なんだから、もう少し明るい色を
選んだ方がよかったかしら・・


いいえ・・
これでよかったのよ


だって、白やピンクは主役の色でしょう?


実は、リリィにこっそり教えてもらったの
今回のルゥのドレスはサクラをイメージしたんですって

どんなドレスなのかしら?


ええ、もちろん
ルゥに会うのはすごく楽しみよ
だって、とっても久しぶりなんですもの


さぞや素敵なプリンセスになっていることでしょうね・・
そんなルゥを見たら、セルジュも好きになっちゃうんじゃないかしら?


フフ・・セルジュったら、赤くなってる


そんな、むきになって否定しなくても大丈夫よ


ルドロウ・キャッスルに行くのも
久しぶりよね


私がはじめてあのお屋敷に遊びに行った時
ルゥったら・・・

フフ・・


やっぱり、内緒

だって、これは女の子同士の秘密ですもの
知りたかったら、ルゥに直接訊ねてみるといいわ



さあ、ドレスを汚してしまう前に着替えましょう
手伝ってちょうだい、セルジュ
By マリアンヌ | Time : 22:35 | CM : 0 | TB : 0
2008.03.15 Saturday


この深い森を抜けると―
ほら、見えてきたでしょう?

天をも貫くように美しく聳え立つ・・・
お姉さまの住む館、エグレッタ・サクラ



今日は曇っていて、なんだか生憎のお天気ね

あぁ・・でも、以前にここを訪れた時も
厚い雲に覆われていたから
ここは、そういう土地柄なのかもしれないわ



ねぇ、セルジュ
実は私ね・・フフ・・・
やっぱり、いいわ


なぁに?
ほら、またすぐ困った顔をする
別にあなたのことじゃないわ


本当にたいしたことじゃないの
笑わないで聞いてね


私ね、幼い頃、この館が怖くて、怖くて仕方なかったの

お姉さまのことは大好きだし
会えるのは嬉しかったのだけれど

この黒い館も、風変わりな使用人達も
なんだか、幽霊屋敷に迷いこんだみたいで


でも、こうして改めて眺めてみると、とても美しいのね
この世のものとは思えない程・・・


フフ・・・本当はお姉さまをとられたことが
ちょっぴり悔しかったのかもしれないわ

怖い館の主に大好きなお姉さまを攫われた!ってね


お義兄様?
えぇ、とーっても怖い方だったわ・・
お姉さまを地下のお部屋に閉じ込めたり
毎日のように使用人達を怒鳴り散らしたり
お食事には、動物の新鮮な生き血と生肉しかお食べにならないのよ

だから、そんな生活に耐えられなくなった
お姉さまと使用人達が共謀して・・・
あれは事故じゃないのよ



なーんて!信じたの?フフフ・・・
もう、セルジュはすぐに騙されるんだから


お義兄様はとても素敵な方だったわ
絵本から抜け出た王子様みたいにね
とても優しくて、優雅で・・


この話は、また今度にしましょう

ほら、カミーユが出迎えに来てくれたわ



ねぇ、セルジュ
どんな生活になるのか
楽しみね
By マリアンヌ | Time : 11:10 | CM : 0 | TB : 0

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